国際日本学研究叢書18(2013年3月29日発行)
目次
序論
*東アジア、中国における日本研究の現在
−二〇一一年度の研究活動を中心に 王敏
第一部 中国における日本研究の現在
−『日本現代化歴程研究叢書』について
(二〇一〇年、中国・世界知識出版社刊行)−
*中国日本史学会の成立と発展 何山文(翻訳:相澤瑠璃子)
*近現代日本経済の発展段階的考察
−楊棟梁著『近現代日本経済史』の査読を通じて− 郭勇
*中国における日本政治研究の視座に関する一考察
−王振鎖・徐万勝『日本近現代政治史』を読む− 及川淳子
*対日警戒論の歴史的脈略をたどる
−米慶余『日本近現代外交史』を読む− 馬場公彦
*経済的近代化と社会的近代化の均衡への問いかけ
−李卓『日本近現代社会史』の意義と成果 李潤沢
*隣人の目線で見た『日本近現代文化史』 姜克實
*日本近代美術史に関する一考察
−彭修銀『日本近現代絵画史』を媒介として− 川邉雄大
*劉岳兵著『日本近現代思想史』について 陳毅立
*日本研究の可能性
−臧佩紅『日本近現代教育史』を媒介に− 劉迪
*中国における日本文学史研究の新展開
—王健宜『日本近現代文学史』をテキストに— 楊偉
*中国における近現代日中関係研究の発展と限界
—最新日本研究成果『日本近現代対華関係史』を通じて— 王雪萍
第二部 東アジアの中の日本文化
−互いの「参照枠」として−
*アニメーション映画「グスコーブドリの伝記」を制作して 杉井ギサブロー
*なぜ、「雨ニモマケズ」が読まれているのか 王敏
—再生への日本文化の循環力
*宮沢賢治における生命倫理 金容煥(翻訳:金英美)
*中国における宮沢賢治の翻訳と普及 雷剛(翻訳:相澤瑠璃子)
*「雨ニモマケズ」
—中日文化の相互補完関係について 賈蕙萱(翻訳:朱江)
第三部 日中韓における「共通性」への探究
—「公共」という「公用語」に開かれた通路—
*『朝鮮王朝実録』に見える「公共」の用例の検討 片岡龍
*儒学の民衆化と公共幸福
「士」、知識人、青年と民間社会の関係 呉端
*日中間の相互認識とパブリックディプロマシー(公共外交)
—日中国交正常化四〇周年を迎える総合的討論を中心に— 王敏
*日本最大の経済パートナー・中国経済をどう見る 西園寺一晃
第四部 日中韓文化関係の原点
*東アジアの宗教と社会 橋爪大三郎
*一九世紀東アジア各国の対外意識の比較 王暁秋(翻訳:玉腰辰己)
*朝鮮半島の言語と中国語からの借用語の関係
−語彙を手がかりとした通事的分析 OLIVIER BAILBLE(翻訳:鈴村裕輔)
終論
日中韓の歴史的文化的共有性
—東アジア文化圏の接点− 王敏