【研究所訪問】ナジェージダ・アルテミエヴァ氏の本研究所訪問(2018.12.25)2019/01/17

日時:2018年12月25日(火)

場所:法政大学国際日本学研究所(HIJAS)所長室

ロシア科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史学・考古学・民族学研究所考古部長のナジェージダ・アルテミエヴァ(Н.Г. АРТЕМЬЕВА)氏が、翌日、法政大学で開催される総括国際シンポジウム「物質文化と精神文化の交流と断絶からみた北方世界の実相」を前に、同シンポに参加する中村和之氏(函館高専教授・本研究所客員所員)、小嶋芳孝氏(金沢学院大学特任教授)らとともに、2018年12月25日、本研究所を表敬訪問され、小口と懇談した。

アルテミエバ氏が所属するロシア科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史学・考古学・民族学研究所とは、これまでガラス玉を中心にその所蔵品の科学分析を通じて、小口が何度も交流を重ねており、今回は、東京では数少ない北方史研究機関でもある本研究所との友好関係を確立するとともに、本研究所が所蔵する北方史関係の様々な典籍、史資料、写真類の見学のための訪問となった。

数時間の滞在ではあったが、本研究所所蔵品中の白眉である『蝦夷島奇観』をはじめ、ロシア極東~サハリンと関わる貴重な史資料類を小口が解説し、質疑応答などがなされるとともに、今後の交流継続を約束して散会となった。

翌日のシンポジウムでも、御自身の専門である大陸沿海地方の考古学の成果を踏まえて、ウラジオストクやハバロフスク出土のガラス玉(民族資料は除いて出土品に限定する)がどのような遺跡から出土していて、その遺跡の自然環境や遺構の特徴をあわせて説明していただいた。またそれらの遺構から出土したガラス玉そのものについても、それぞれの特徴について、詳細な説明を、スライドを提示していただきながら検討でき、アルテミェバ氏の参加をうけて有意義なシンポジウムとなった。

【記事執筆:小口 雅史(法政大学国際日本学研究所所長、文学部教授)】

(前列左よりアルテミエバ氏、小口雅史。後列左より中村和之氏、小嶋芳孝氏)

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