【研究所訪問】越田賢一郎教授の本研究所訪問(2018.8.7)2018/08/09
日時:2018年8月7日(火)
場所:法政大学国際日本学研究所(HIJAS)
札幌国際大学縄文世界遺産研究室室長越田賢一郎教授が2018年8月7日、本研究所を表敬訪問され、小口と懇談した。
先日、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が平成30年度の世界文化遺産推薦候補に選定されたばかりでご多忙の中、小口が研究代表を務める「物質文化と精神文化の交流と断絶からみた、海峡を繋ぐ「北の内海世界」の総合的研」(科学研究費基盤研究(B)、課題番号15H03245)の北方世界のガラス玉についての研究集会が、翌日東京理科大学で開催されるのを機会に、長い間、専門の考古学と併行して研究を進められてきたアイヌ関係にまつわる資料について、本研究所が蓄積している北方史史料を閲覧された。
とくに本研究所が所蔵する稀覯本『蝦夷島奇観』に興味を示され、一般に知られている東京国立博物館品との違いを詳細に検討された。
この問題については小口が執筆した
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/daigaku_shi/museum/2013/130711.html
を参照されたい。
デジタル化して公開されているとはいえ、やはり原本によってこそ詳細な検討が可能となる。いくつかの相違点については持ち返って引き続き検討していただくことになった。
本研究所は現在「新しい国際日本学を目指して」を合言葉に、視野や研究対象の拡大を進めるとともに、過去に実施した研究分野の再検討をも進めている。北方史研究も重要な再検討課題である。越田教授のアドバイスなどを元に、さらに検討を進めていきたい。
なお会談終了後、本研究所のサーバー室や共同研究室をご案内し、デジタル化の最前線をみていただき、今後の作業方法についていろいろ議論を交わすことも出来た。
【記事執筆:小口 雅史(法政大学国際日本学研究所所長、文学部教授)】
(左より小口雅史所長、越田賢一郎教授)