【研究所訪問】丸山裕美子愛知県立大学教授の来訪(2016.9.8)報告記事を掲載しました2016/09/12

丸山裕美子愛知県立大学教授のHIJAS訪問

2016年9月8日(木)、愛知県立大学教授で日本古代の医学史や正倉院文書研究の第一人者である丸山裕美子氏が法政大学国際日本学研究所(HIJAS)を訪問しました。ちなみに丸山教授は、1990年代の終わりに数年間法政大学第一教養部で兼任講師として教鞭を執った経験があり、本学の様変わりにも感慨深げでありました。

丸山裕美子氏は、HIJASの電子図書館で建築中の「在ベルリン吐魯番出土漢文世俗文書総合目録」の基礎データとなった科研費による調査(『在ベルリン・トルファン文書の比較史的分析による古代アジア律令制の研究』平成17年度~平成19年度科学研究費補助金(基盤研究(B):研究代表者 小口雅史)のメンバーの一人で、なんどかベルリンに赴いて、医学書をはじめとした在ベルリン吐魯番文書の調査に従事されました。前記科研費の最終報告書にも論文を寄せていただいています。

今回の訪問は、その後の吐魯番文書関係の調査と電子化の進展状況の視察と、その後に整備された新しい設備機器類の視察を目的とするものでした。

加えて、近年、前記科研の後継科研にあたる新しい科研(『諸国探検隊収集・欧亜諸国保管西域出土史料の包括的再点検による東アジア史料学の革新』平成27年度~平成30年度科学研究費補助金(基盤研究(B)海外学術調査:研究代表者小口雅史)における吐魯番文書研究が、探険隊をまたぐ形での断片接続の相次ぐ発見という形で進展していることを受けて、断片接続作業の実態を知りたいというものでありました。

研究所研究室3において作業中の原京子氏(本学大学院博士課程3年在学中)より、実際にアドビ社のPhotoshopを用いた繊細な作業の実態について説明を受け、丸山教授にもそのテクニックなどを十分理解していただきました。

会談と視察は長時間に及びましたが、今後の国際的な吐魯番文書研究の進展にとって有意義なものとなりました。

 

【記事執筆:小口雅史(法政大学国際日本学研究所所長)】

20160908houmon1

右より:丸山裕美子氏、小口雅史氏

お知らせ一覧へ戻る