国際シンポジウム「中国西南地域から考える日本-中国西南地域と日本学の可能性」(2009.10.24-28)

2009年10月24日-28日
国際シンポジウム
「中国西南地域から考える日本−中国西南地域と日本学の可能性」

日時  2009年10月24日-28日

主催  四川外語学院東方語学院、四川外語学院日本学研究所

協力   法政大学国際日本学研究所、在重慶日本国総領事館、

     後援:日本国際交流基金

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四川外国語学院大ホール・シンポ会場にて

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日中の参加者たち

(1)概要・目的

1.概要

四川外語学院日本学研究所成立3周年を記念し、国際交流基金支援のプロジェクトとして、在重慶日本国総領事館と法政大学国際日本学研究所の協力のもとに、中国西南地域における日本研究の新たな可能性を検討する。

2.意義(主催者側発表文書より引用)

近年中国西部大開発にともない、西南地域に進出する日本企業が急増し、民間交流も盛んになってきている。それにつれて、西南地域の日本語学部は急増し、日本語を専門に学ぶ学生数は5年前の3〜4倍に増えている。そういった流れがあるにもかかわらず、西南地域の日本研究だけでなく、日本語教育の分野においても、北京、上海、東北などの沿海地域に比べて遅れをとっていることは周知の通りである。

 グローバリゼーションの進行と異文化衝突の多発という現状において、日本語の語学教育に止まらず、日本文化を含めた異文化への理解も必要となってきている。にもかかわらず、西南地域の日本語教育機関の多くはまだ単なる言語教育機関にとどまっており、本格的な日本研究はまだ端緒に着いたばかりである。つまりここに我々にとって、日本語教育の新しい展開はもちろんのこと、「西南地域における新しい日本学」を構築する必要性が出てくると考える。また、我々西南地域の日本語教育機関の教師は、単なる教育者から「研究者」に脱皮する必要性に迫られている。

 このような現状を背景に、我々四川外国語学院日本学研究所は平成20年に「詩人黄瀛と多文化間アイデンティティー」と題とする国際シンポジウムを主催した。中国西南地域の新しい日本学の拠点としての役割を果たすべく、我々の直面している課題と現状を踏まえ「西南地域における新しい日本学」を構築する可能性を探ろうと努力実行している次第である。

 国際シンポジウム「中国西南地域から考える日本?中国西南地域と日本学の可能性?」を実施することによって、中国西南地域における日本研究と日本語教育の現状を明らかにし、西南地域の日本研究機関の連携を緊密にする、それと同時に、日本側の研究者との交流を通して、我々にとって必要な視点視野を獲得し、その方法論自体についても議論する。

 我々は「西南地域における新しい日本学」を構築する可能性を探り、将来に向けて新たな一歩を踏み出したいと考えている。そうすることによって、我々西南地域の教師は単なる日本語教育者から「日本研究者」へと成長し、さらに日本学の幅広い分野からそれぞれの専門分野を選定することによって、研究に深みを与えることができると考える。

 本シンポジウムの実施は中国西南地域の日本研究の本格化へとつながり、西南地域の研究レベルの向上によって、中国全土の日本研究、あるいは日本語教育研究にも大きな刺激となっていくものだと考える。

 国際シンポジウム「中国西南地域から考える日本?中国西南地域と日本学の可能性?」は文化、文学、社会、日本語教育など幅広い論題を通して、中国西南地域における「新しい日本学」の構築につながるものである。このような大規模なシンポジウムが企画開催されることは、西南地域ではかつてなかったことである。このシンポジウムが開催されることによって、西南地域の日本研究(日本理解)は必ず活性化されるはずであろう。

 具体的に、シンポジウムの意義と期待される成果は以下の5点である。

(ア)シンポジウムの特色として「地域性」を軸にする。そうすることによって、中国西南地域全体の日本研究(日本理解)のレベルアップを図ることができよう。

(イ)上記(ア)が実現できることによって、中国における日本研究(および日本語教育)の地域格差の是正ができよう。

(ウ)上記(ア)が実現できることによって、教師の研究レベル向上にともない、教育レベルの向上もできる。教師のレベルアップは、学生にも好影響をもたらすと信じる。

(エ)上記(ウ)の実現は、日本をはじめとする異文化への理解に役立つ。これにより西南地域では学術レベルだけでなく、企業、民間レベルでの交流も活性化できるはずである。

(オ)シンポジウム実現によって、四川外国語学院日本学研究所は中国西南地域における中心的日本学研究所として、西南地域の日本研究、日本語教育をリードする足固めができよう。

 3.会議の形式

本事業は四川外国語学院日本学研究所の主催により、在重慶日本国総領事館の協力を得て、法政大学国際日本学研究所の協催により国際シンポジウム、ワークショップ、集中講演、院生・学生との懇談会など、多様な形式で実施している。

 

(2)主催者

主催:四川外語学院東方語学院、四川外語学院日本学研究所

協力:法政大学国際日本学研究所、在重慶日本国総領事館、後援:日本国際交流基金

注:国際交流基金と四川外国語学院行政当局の支援が強力であった。また、在重慶総領事館も当該事業を重視しており、総領事自ら開幕式に出席して祝辞を述べた。

 

(3)参加者

 1.西南地域の日本研究者を中心に約200名、若手研究者の報告が多かったことが特徴

 2.主要参加者リスト

  安孫子信:法政大学国際日本学研究所所長

  王  敏:法政大学国際日本学研究所教授

  田中優子:法政大学社会学部教授

  佐藤 保:元お茶ノ水女子大学学長、元二松学舎大学理事長

  加藤久雄:奈良教育大学国語学教授

  井上 優:国立国語研究所領域長

  楠本徹也:東京外国語大学留学生日本語教育センター準教授

  楊  偉:四川外国語学院日本学研究所所長、中国日本文学研究会理事

  王 暁梅:貴州大学外国語学院副院長

  王 蜀豫:四川大学外語学院日本語学部教授

  趙 毅達:雲南大学日本語学部助教授