【開催報告】「周恩来総理と日本」共催講座(2017.4.17)2017/04/21
「周恩来総理と日本」共催講座の開催報告
日時: 2017年4月17日(月)19:45~21:00
場所: 日中友好会館・後楽寮内
講師: 周恩来元総理の姪の周秉宜夫妻、王敏(法政大学国際日本学研究所専任所員、教授)
45年前の1972年、当時の総理周恩来の努力により日中国交正常化が実現された。
周恩来元総理は日中間の平和関係がアジアの平和及び繁栄に関わっていると主張したと周秉宜夫妻が近代史の一端を追憶した。また、周秉宜さんは日常生活の面から周恩来の人柄を証言した。「周恩来叔父は、親族を含め個人的利益を図ることはできない。総理というのは国家の総理であり、国民の総理であるからだと、いつも鄧穎超夫人とともに親族に語っている」。
王敏が『周恩来たちの日本留学』(三和書籍)を著した研究者でもあることから、周恩来の日本留学をめぐる背景、留学生活の体験が後の日中国交正常化という政策決定に及ぼした影響についての研究成果を紹介した。当時、青年である周総理は清国留学生向けの「法政速成科」を特設した法政大学にも足を延ばし、日本を総合的に認識、把握しようとした。
周秉宜夫妻及び王敏が最後に、若い世代の歴史的責任を提起し、日中とアジアの平和的未来を目標に学ぶことを課題として聴講者に示した。
【記事執筆: 王敏(法政大学国際日本学研究所専任所員、教授)】