【研究所訪問】マルクース・リュッターマン氏の研究所訪問(2017.5.2)2017/05/09
マルクース・リュッターマン氏の研究所訪問
日 時: 2017年5月2日(火)
場 所: 法政大学国際日本学研究所(HIJAS)
左より:高橋一樹氏(武蔵大学教授)、マルクース・リュッターマン氏、小口所長
5月2日、国際日本文化研究センター(日文研)教授で日本中世の書簡などの書礼に詳しいマルクース・リュッターマン氏が研究所を訪問された。氏は小口が客員教授としてしばしば出講したベルリンのフンボルト大学で教授資格論文を仕上げており、それ以来のご縁で、国際日本研究をめぐる様々な国際プロジェクトで私どもと協力関係を築いてきた。
今回は、来年度から氏が、日本古代中世の書簡を素材に、国際的な比較の視野を取り入れながら、記号・表象・象徴論による共同研究を日文研で立ち上げようとしているということで、その基本的な情報収集のために来所し、私どもと面談することになったものである。
小口は同じく日本古代中世の書簡の、機能論をめぐる国際共同研究に参加していることから、そちらのプロジェクトの代表である高橋一樹武蔵大学教授にも立ち会っていただいた。
会談は2時間以上にわたったが、記号・表象・象徴論による書簡の国際分析の正当性を確認し、今後の企画の進め方や、企画に参加要請する人選などについても検討に入った。
古文書とは何かをめぐって古代・中世で見解の相違があるが、古代から中世へとつながっている側面を重視し、一方で、つながらない側面も併行して検討することで合意された。
企画の正式出発は来年度からであり、引き続き細部を詰めていくこととした。
【記事執筆:小口 雅史(法政大学国際日本学研究所所長、文学部教授)】