【研究所訪問】高橋一樹武蔵大学人文学部教授の来訪2016/10/05

高橋一樹武蔵大学人文学部教授のHIJAS訪問

2016年10月4日(火)、武蔵大学人文学部教授で日本中世古文書学に造詣の深い高橋一樹氏が法政大学国際日本学研究所(HIJAS)を訪問しました。

武蔵大学人文学部では来年度より「グローバル・スタディーズコース(GSC)」を新設して、英語で行う授業と海外留学による単位認定のみで卒業が可能になる道を用意しました。その関係でHIJASの国際日本学研究の取り組みの視察を希望されました。種々の意見交換を経て、今後のHIJASとの研究協力関係の道を模索することとしました。

また高橋氏は、HIJAS客員所員でもあった河内祥輔元法政大学文学部教授を研究代表者とする科学研究費(平成24年度~27年度基盤研究(B)一般「古文書学的手法の創造による日本・西欧の社会秩序と封建制移行過程の比較研究」。事務局は小口が務めました)のメンバーであり、その研究が成功裡に終えたことを受けて、その後継科研を研究代表者として申請することが予定されています。日本古代中世期の社会とドイツ神聖ローマ帝国期の社会を比較するという発想自体は、天皇と神聖ローマ皇帝の近似性もあって、古くから取り沙汰されていましたが、それを古文書学的手法によって科学的に裏付けるという手法は斬新で、かつ一定の成果を挙げたことから、さらにそれを追求していくことを目指すことになっています。

天皇と神聖ローマ皇帝の比較というテーマは、かつて本研究所でも天皇制をテーマにアルザスの欧州日本研究所(CEEJA)で国際シンポを主催したことから明らかなように、本研究所にとっても意義深いものです。このテーマでもHIJASが貢献できることは大きいと考え、この分野でも今後研究協力を維持することを確認しました。

【記事執筆:小口雅史(法政大学国際日本学研究所所長)】

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右より:高橋一樹氏、小口雅史氏

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