【開催報告】第2回ヨーゼフ・クライナー博士記念・法政大学国際日本学賞授賞式および記念講演会2017/01/23

第2回ヨーゼフ・クライナー博士記念・
法政大学国際日本学賞授賞式および記念講演会

日 時: 2017年1月17日(火)16時00分~17時40分

場 所: 法政大学市ヶ谷キャンパスボアソナード・タワー25階
B会議室

司会: 小口雅史(法政大学国際日本学研究所所長、文学部教授)
2017年1月17日(火)、16時から17時40分まで法政大学市ヶ谷キャンパスボアソナード・タワー25階B会議室において、第2回ヨーゼフ・クライナー博士記念法政大学国際日本学賞の授賞式と記念講演会が行われました。

本賞はヨーロッパを代表する日本研究者であり、法政大学国際日本学研究所(HIJAS)の設立以来、その発展に貢献してきたヨーゼフ・クライナー博士の功績を称え、若手の海外日本研究者の活動を奨励する目的でHIJASが2014年に創設したものです。第2回となる今回は、厳正な審査の結果、2016年10月にルーク・ガートラン氏(セント・アンドリュース大学)への授賞が決定しました。

小口雅史HIJAS所長の総合司会で行われた授賞式では、ガートラン氏に対し、田中優子法政大学総長より正賞の賞状と副賞が授与されるとともに、ヨーゼフ・クライナー博士が祝辞を述べ、ガートラン氏の功績を称えました。

その後の記念講演会では、受賞記念講演としてガートラン氏が受賞作品A Career of Japan: Baron Raimund von Stillfried and Early Yokohama Photography (Brill, 2016)の第3章に基づく講演“Challenging the Official Record: Rethinking Emperor Meiji’s Photographic Portraits”(公式記録を疑う――明治天皇の肖像写真の再考)を行いました(通訳:鈴村裕輔)。

講演では、1872(明治5)年1月1日に明治天皇が横須賀兵器廠を行幸した際、オーストリアの写真家で日本の写真術の発展に貢献したライムント・フォン・シュティルフリート男爵(1839-1911)が当局に無許可で撮影した一行の写真が2001年に発見されたことを手掛かりに、『明治天皇紀』における横須賀行幸の記述や1872年1月25日に写真家の内田九一が天皇の肖像写真を撮影したとする外国公使館の報告書や「ジャパン・ヘラルド」などの英字新聞、あるいは旅行家の日記などの資料を基に、天皇の肖像写真に対する当局の規制や、商業的に利用することを目指しながら挫折した内田と成功したシュティルフリートの対比、さらに天皇の肖像写真が日本人の「臣民意識」の形成に果たした役割などが実証的に検討されました。

会場では多くの来場者がガートラン氏の講演に熱心に耳を傾け、講演会は盛況のうちに開催されました。

なお、HIJASでは2017年7月31日(月)まで第3回目の募集が行われています。45歳以下の日本国外の研究機関などを拠点とする日本研究者が対象となりますので、より多くの方の応募をお待ちしています。

【記事執筆:鈴村裕輔(法政大学国際日本学研究所客員学術研究員)】

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【授賞式:左より、ルーク・ガートラン氏、田中優子総長】

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【祝辞:ヨーゼフ・クライナー氏】

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【受賞記念講演の様子:右より、ルーク・ガートラン氏、鈴村裕輔氏】

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【左より、小口雅史所長、ルーク・ガートラン氏、田中優子総長、ヨーゼフ・クライナー氏】

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