2009年9月 世界日本研究機構円卓会議 (2009.9.17-19)

「世界日本研究機構円卓会議」 IN 杭州 

 「世界日本研究機構円卓会議–日本研究の地域的伝統と国際協力」 

日時  : 2009年 9月17日-19日

主催  : 日本国際交流基金海外日本研究重点支援機構–浙江工商大学日本文化研究所

共催 : (中国) 浙江工商大学日本文化研究所 (日本) 関西大学 文化交渉学教育研究拠点

後援 : 日本国駐上海総領事館、日本国際交流基金、浙江省中日関係史学会

20091017kosyuu(2).jpg 20091017kosyuu.jpg

世界日本研究機構円卓会議会場風景             世界日本研究機構円卓会議 参加者

 

1.参加会議概要

(1)名称

「世界日本研究機構円卓会議——日本研究の地域的伝統と国際協力」

(2)目的・意義

浙江工商大学日本文化研究所は、1989年に杭州大学日本文化研究中心として発足し、「地元に立脚し、世界に開く」という方針を掲げて、学際的・国際的研究を進めている。2006年度には、日本国際交流基金より「海外日本研究重点支援事業対象機関」の指定を受け、中国における日本研究の中心として様々な国際交流事業を推進している。2009年は研究所設立20周年であるため、日本研究の地域的伝統を回顧し、国際協調を念頭に置いて、円卓会議を実施した。世界各国の主要な日本研究機関から約30名を招聘し、「日本研究の地域的伝統と国際協調」と題して議論を行った。

(3)発表論文本数

研究報告数18本、専門分野別ディスカッション4回(1.欧州の日本研究、2.東南アジア(ベトナム)及び韓国の日本研究、3.日本研究の内と外、4.中国の日本研究)、パネルディ

スカッション4回(1.機関誌の相互寄贈や審査など、2.ネットワークの共用、3.人的交流、4.その他の協力)

(4)代表的な報告テーマ

Gunilla Lindberg-Wada :ストックホルム大学東洋学部日本学科主任、教授

「スウェーデンの日本研究」

PHAN HAI LINH :ハノイ国家大学・人文社会科学大学東洋学部日本学科長

「ベトナムにおける日本研究と人材育成」

松浦章:関西大学東西学術研究所所長、アジア文化交流研究センター長、教授

「関西大学における日中文化交流史研究の状況」

李薇:中国社会科学院日本研究所長、研究員

「中国社会科学院の日本研究」

徐一平:北京日本学研究センター主任、教授

「中国の日本語教育と日本研究」

李廷江:清華大学日本研究中心常務副主任、教授

「日本研究と中日関係」

陳小法:浙江工商大学日本文化研究所副所長、副教授

「浙江工商大学日本文化研究所の研究の歩み」

(5)参加者に関して

1.主要参加者は約30名。参加者の国籍も多様で、スウェーデン、ギリシャ、ベトナム、韓国など、いずれも各研究機関における所長級の主要な研究者が出席していた。国や地域を超えて学問的・科学的な進化を求める研究者が熱心に議論を行い、議論の内容の専門性や充実性から、今後の中国における日本研究の発展の方向性を示したものと考えられる。例えば、古典研究については、一般的には文献研究に終始しがちな古典研究を、現代においていかに役立つ学問として再認識するかという討論も行われた。このような方法論的討論に見られるように、個別の専門性に埋没するのではない、建設的な議論が行われたことが最大の特徴だといえよう。

2.浙江工商大学の運営事務局では学生が主体的に関わっており、教育の一環としての創意的取り組みであることが印象付けられた。

2.王敏報告概要

(1)タイトル「国際日本学研究及びCOE」

(2)概要:法政大学国際日本学研究所において、2007年度〜2009年度、文部科学省高度化推進事業(学術フロンティア)の支援を受けて実施されている≪異文化研究としての「日本学」≫についての研究成果について紹介した。

・国際日本学研究所・現在の主な研究活動

・国際日本学研究所における4つのサブ・プロジェクト

・研究叢書他出版物

・2006年−現在までに開催された東アジア文化研究会の紹介

事例 第1回東アジア文化研究会「日本社会・日本文化の周縁性と特異性」

報告者:伊藤 亞人 氏 (琉球大学大学院人文社会科学研究科教授)

日 時:2008年4月28日(月)18時30分〜20時30分

事例 第3回東アジア文化研究会