【研究所訪問】西村陽子氏の本研究所訪問(2018.12.28)2019/01/17

日時:2018年12月28日(金)

場所:法政大学国際日本学研究所(HIJAS)所長室

東洋大学文学部史学科准教授の西村陽子氏が2018年12月28日、本研究所を表敬訪問され、小口と懇談した。

西村氏は中国隋唐五代(7世紀から10世紀ごろ)の国際情勢/ユーラシア東部地域の研究者として知られるが、近年では、北京地図(北京の古地図や古写真)を用いての古都・北京の変遷を研究や、京都大学人文科学研究所所蔵「華北交通株式会社」写真の自らによる整理に基づき、写真を用いた華北地域の研究をもめざしている、若手の意欲的な研究者である。さらには100年前のシルクロードの古地図・古写真を用いて、シルクロード探検隊の成果と現代の考古データの統合をめざし、情報学と歴史学・考古学・地理学:歴史学・考古学・地理学・情報学の手法を用いた歴史学研究の手法を開拓中である。この新しい分野での第一人者といっても過言ではない。

本研究所でも、国際日本学研究の一つの舞台として、ドイツ隊によってシルクロードからベルリンに将来されたトルファン文書のデータベース化に取り組んでおり、また現在、「諸国探検隊収集・欧亜諸国保管西域出土史料の包括的再点検による東アジア史料学の革新」(科学研究費基盤研究(B)(海外学術調査)、研究代表者:小口)が、現在研究の最終段階に入ったことをうけての、今後の研究連携をも視野に入れた訪問であった。私どもが進める探険隊日記の分析と、西村氏が進めている探険隊撮影写真の分析を連携させれば、今後画期的な新しい研究も期待される。

引き続き情報交換を進めることを約束して散会となった。

【記事執筆:小口 雅史(法政大学国際日本学研究所所長、文学部教授)】

 

(西村陽子氏、HIJAS所長室にて)

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